終末の過ごし方オフィシャルアートワークス (GAMEST EX SERIES)

事前に断っておきますと、私はこのゲームをプレイしておりませんですからゲーム内容から発展して言及することは出来なく、原画集としての内容のみ特化したものになります内容としてこのゲームがどういったストーリーになるものか各メインヒロインが並ぶイラストに薄く記載しておりますどうやら、一週間後に何らかの災厄で人類は破滅することが半ば確定できる状況にあることがわかりますヒトとヒトの争いは激化したものの、それは一時的に通過したことで、多くの人間は声を潜めて「終末」を迎えるように「あきらめた」様子小池定路先生の描く淡い色調と沈んだグレーの風合いは「諦観した世界観」によくマッチしています一番に感じたことは、メインヒロイン全員が眼鏡っ子であることでした正統派な少女からニヒルでクールな娘、ドジッ子や年が離れたお姉さん風の女医など、その全てに眼鏡のフィルターをあてています各ヒロインごとにテキストでストーリーを追い、ＣＧを並べて見る編集ですメイン主人公が交流するヒロインと、各男性が受け持つサブヒロインが数名存在するようですこれは後の小池定路先生原画の「フォークソング」と同じ作風に感じます大勢のヒロインを一人の主人公が選ぶのではなく、好きあった同士が結ばれる形式です小池定路先生が最も魅力的に描く題材はずばり男だと思います小池定路先生が描く男はどこか頼り無く、しかしそれでいてきちんとした父性を並びもっています男性が描くような男性像を、小池定路先生は女性の視点でそれを内包し、そこから更に男性が持つ母性を体現しているかのようにも見えます男と女の視点を描くことにおいて、両方とも魅力的に描く能力が必要になるのですから小池定路先生を起用した狙いもきっとそこら辺にあるのではないか、と思います各ヒロインのＣＧやラクガキ、ラフ画なども充実していますまたこのような原画集に見られるインタビュー記事などは見当たりませんですから開発談義なども伺い知ることはできませんこれはイラストの量に特化したからだ、という見方もできますが原画のサイズも見開きなどとても大きいので、小池定路先生のファンであるならば納得できる内容だと思います